私を連れて外に出る回数が多いですね。あなたもファラオへの敬意を持つようになったと言う事でしょうか？良い事です。では、そろそろ貴方にもメジェド神の恩恵を与える事にしましょうか。はい、白き御衣です！なぜそのようにたじろぐのです？後ずさるのです！待ちなさい！一緒に着ましょう！きっと似合いますから！こら、ペアルック出ませい…！

何だか、妙な気分です。己を恥じて、メジェド様の御衣を纏ったが故の、霊基変化だというのに…こうも露に…。なんです？こちらの方が似合っている…？そ、それは不敬な言葉です！控えなさい！

聖杯などに興味はありません…私の望みは私自身が果たさねば意味を持ちませぬ。もしもこの手に入れたとしても、すぐにオジマンディアス様に献上いたします

ええい！こうまで魔力が高まってしまえば仕方ありません。そうです！メジェド様の姿はあくまで仮のもの、その正体はこのニトクリスであったのです。己を恥じいるあまり、溝にくるまっておりました。えっ？知っていた？最初から？あっ、強がりはいけませんよ！まさかそんな…まさか、そんな…ね？

メジェド様に近ずいてゆく…私に何をせよとおっしゃるのですか？ネジェド様…

さっすがに普段からずっとこの姿で振る舞うのは憚られますが、一夏の間のみ、と言う事ならば、きっと神々もお許しになられるでしょう、さぁ、夏が終わるまで、この一瞬一瞬を楽しむ事と致しましょう！

何をぼさーっとしているのです！あなたは我が同盟相手、であれば、ファラオの盟友らしく、ちゃんとしてください

例え姿を変えようとも、私は私、あなたの同盟者でありますよ

ファ、ファラオ・クレオパトラ…！すみません、あなたのものまねと言う訳ではないのですが、つい戦い方を参考にしてしまい…えっ？煌めきが足りない？それは具体的にはどのようにしたら、身につくものでしょうか？

いい加減に、いっ、いい加減になさい！そろそろ霊気再臨するのです。いつまで下から中を覗こうとするのです？

中を覗いては、ダメ…

「ダメ」だと言っているでしょう！

私は、名もなき、ファラオ、頭を垂れなさい！不敬、であるぞ！こら中を覗いてはいけない